あなたに出会えて
せっかく先輩がかばってくれたおかげで怒られずに済んだのに、すぐに気分が沈んだ。
さっきまでが夢のよう。
授業中に手紙が回っているのが見えた。視界に入らない席に移動したい・・・。移動してすぐの頃は、姫佳と近くで嬉しいねなんて話していたのに、今では悪夢でしかない。
このまま授業が続けばいいのに。体育館がずっと空いていたらいいのに・・・。
流れそうな涙をぐっと我慢して、黒板を見続けた。