こちら広報部
『おぉっと?!白ブロックの選手が転倒!これは今後のレースに大きく影響しそうだ!』
アナウンサーの声が響き
「うわぁ、派手にやっちゃったねぇ…。」
「わぁっ、絵美!」
いつのまにやって来たのか
隣に居た絵美がつぶやく。
確かに、絵美の言うとおり
一位になるのは無謀だと思う。
転んだ選手の横をどんどん抜いて行く
他のブロックの選手たち。
転んだ子は今にも泣きそうな表情。
そして、膝のあたりから血が出ていた。
そんな彼を見て、誰もがなにも言えずに固まっている中
「頑張れやーっ!まだ行けるぞー!」
急に大きな声が聞こえた。
みんなの視線が集まる先には
「葵君……!」
必死に声援をおくる葵君の姿。