そのプレゼント、プライスレス

部活が終わったら、もう少し構ってくれるかと思っていたけど、そんなに甘くはなくて。

むしろ、前よりメールが来なくなった。


受験生なんだから仕方ない。


それでもやっぱり、どこかで自分から離れて、彼が遠くに行ってしまう気がする。


実際、来年の春にはそうなっているかもしれないんだけど。


想像しただけで、なんだか泣きそうになる。


彼が他県に行ったとしても、私は彼を好きで居続けられるだろうか。


こんな、想いを通わせていない、曖昧な状態のまま。



私は、彼の気持ちが分からない。



「――ねぇ、」

「え!?」



友人が、私の顔を覗き込む。


「聞いてた?」



「……うっすらと」

「もー! だから、あの男からなんか貰わないと気が済まないよね!って話!」

ちょっと怒りながら、友人は言う。

「え、いや、てかべつに、彼が私の誕生日を祝わなきゃいけない義務なんてないし……」


――私、彼女じゃないし。


そう。これはただの片思い。


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