好きと言えない。―悪魔と恋―【完】
「ウェーブの方が似合っただろうね」



「そうですね…」



何も言わないのも考えようだと感じた。

私は遥斗さん家に帰るなり、洗面所を借りて、嵯峨さんのハサミで髪の毛を切った。

パーマを活かせるように、左右にはシャギ。

前髪はトップを少し短くして、サイドにかけて、流れるようにした。

ちょっと一昔前のお水の人みたいだけど、大丈夫なような気がした。



「どうですか?」



髪の毛を片付けて、嵯峨さんと遥斗さんに声を掛けた。



「可愛いー!!」



「ハイ、チーズ!」



はしゃぐ嵯峨さんの横で、遥斗さんが写メを撮った。
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