2つのハ―ト
私は、その母親の話を聞いて次の日の午前中に喪服姿で車で親友の自宅に向かった。自宅に着いて玄関前に車を止め、玄関先のチャイムを鳴らした。暫くして母親が玄関先から出てきた。私は「突然押しかけて申し訳ありません。昨日、お電話で2週間前にお亡くなりになった話を聞きまして、せめてお線香だけでも上げさせて頂きたくて参りました。」と母親に告げると、母親は「お休みの処、わざわざあの子の為に来てくれてありがとね。どうぞ、上がってちょうだい。」と言われて母親は、亡くなった親友の部屋に私を案内した。