出会いは偶然恋は必然2nd
そういって、相原という男は走って消えてしまった。


「いいのか?優羽のことなら俺が待ってるから行って来れば?」



何気なく聞いたら、



「そうだよね。龍哉はずっと優羽のこと好きだし、私は邪魔だよね」



「え!?っておい!」



美音はそう言い残して走ってどこかへ行ってしまった。



あいつ・・・いつから俺が優羽を好きだって気づいてたんだ?



確かに優羽のことは好きだし大事だけど、美音だって大事な幼馴染だ。



俺は美音を探して走った。



「私、他に好きな人がいるの」



美音の声だ。



「それでもいいの?」



何言ってんだ?



声がする教室をのぞくと、美音が相原に抱きしめられて泣いていた。



俺は、他の男に抱きしめられている美音を見て、なぜか腹が立った。



「わりー相原。こいつ優羽のこと待ってなきゃなんないんだわ。だから、ちょっと借りる」



無意識に動いていた。



美音の手を取って歩く。



「ちょっと!龍哉!離してっ!!」



立ち止まって美音を離す。



「なんのつもり?相川君は私の彼氏なの!龍哉は優羽と二人になれるチャンスだったのに!」
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