幸せ探し
女子バスケの試合が始まった
俺らのクラスは現バスケ部が1人しかいない
だけど、あっちのクラスには3人もいた
「こりゃ敵わないだろ」
京輔が言った瞬間
敵クラスのバスケ部の子が
ドリブルしていたボールを
軽々と伊藤は奪った
「え・・あれ?え?愛理ちゃん?」
京輔は信じられないと言っているけど
あれは確かに伊藤だった
伊藤はそのままゴールまでドリブルし
シュートするかと思ったら
仲間の女子にボールを渡し
シュートさせた
それが何度も続く
渡した相手が失敗するかもしれないのに
伊藤は絶対自分でシュートしない
「愛理ちゃんがやればいいのに」
京輔も同じことを思っていたようだ