地味子ちゃんの知られざる秘密

忘れられていた記憶と涙

葉奈は、ボーッとしながら歩いている


多分、葉奈が覚えてる家とは少し違うから


「葉奈ちゃん、大丈夫かなぁ…?」


葉琉が心配そうに葉奈を見る


「あれって、自分の記憶との溝を埋めようとしてるみたいだよね」


紫音が不意に、口を開いた


「え?」


「周りを見回して、必死に記憶を取り戻そうとしてるみたい」


「あ~…そうかもねぇ…」


「じゃあ、ソッとしといてあげようぜ~
こればかりは、俺らが口を挟んでも仕様もないし~」
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