私の血を狙わないで。
「う…うぅ……。」
「ちょっと…!!泣かなくたっていいじゃん!!彼氏なんて、作りたくて作るモンじないんだよ?何時の間にか出来ちゃうモンなの!!」
「知ってるよ…。でも、冬美にはカッコいい彼氏がいるじゃん。」
「ゔっ…。とっ、とにかく、ゆっくり探せばいいの!!きっといつか、凛香にも出来るから!!」
そんなに軽く言わないでよ…
私だって本気で悩んでるもん
運命の王子様を夢見てきたけど
なかなか現れないモンなんだね
でも…中学生の時だって、私の周りの女子はみんな彼氏いたんだ
私だけ取り残されてるみたいで…
本当に、辛かった
「あ、ついたよ。」
冬美がいきなり話題を変える
目の前には、これから3年間私たちが通う、高校が立っていた
バクバクなる心臓を抑えて、校門を抜ける
ああ
みんなオシャレだ
っていうかもうグループ出来ちゃってるよ
なんか、私だけ…浮いてない?
視線を感じる…?