Love Difference 〜the long ago and the now〜
「おっ!やっと太一の話が終わったな。」

千賀也がほくそ笑んだ。

「もうっ!皆俺の話をちゃんと聞いてよーーーぅっ!」


      ★★


その夜、雷青はこんな夢を見た。

       ★

「雷青、此処まで来てくれたんだ。」

雷青が顔を向けた先には、困った顔の志乃丸が居た。

「志乃兄殿……」

「何で??」

一瞬、静寂がその場をよぎった。

「志乃兄殿、『何で??』って、どうして…?」

雷青は根本的に間違えていた。志乃丸が雷青自身の気持ちを理解しているのだと思っていたのだ。

「何でって……。また、志乃兄殿のお役に立ちたいと思って…。」

「いらないよ。」

遮った志乃丸の言葉が、雷青の心に重くのしかかった。
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