『若恋』榊の恋【完】
「…ごめんなさい」
申し訳なさそうにひかるちゃんは目の前で小さくなってソファーに座ってる。
成績は上がったが担任との約束は五十番以内で、あと一歩及ばなかった。
上がるに上がったのだから怒るに怒れない。
ただ特別講習をすることだけが気になっていた。
「特別講習はいつからですか?」
約束は約束だと自分に言い聞かせて落ち着かせる。
「今週の金曜日、土曜日。それから来週…三日間」
「何時で終わりますか?迎えにはわたしが行きますよ」
送り迎えをなるべくするようにしていたがなんとなく今回は目が離せないような気がしていた。
「六時半頃…」
「ではそれまでには迎えに行きます」
心配で仕方がない。
話を聞くと特別講習に選ばれたのは二人。もうひとりは男だというから尚更に心配だ。
「迎えにいきますので待っててくださいね」