吸血鬼は淫らな舞台を見る episode ι (エピソード・イオタ)
ねじ上がるように階段をぐるりと一周すると、一階の大階段の裏側に辿り着いた。
「こんなところに地下の入口があったんだ」
イオタが漠然とした感想を口にする。
それから二人は初めて共同作業というものをした。
時間が思いのほかかかったのだが、あまり達成感は味わえなかった。
「もし作戦がうまくいったら、イオタ君はどうするの?」
キラキラ光る床をイオタが眺めていると、シータが探るように質問する。
「街へ逃げるよ」