吸血鬼は淫らな舞台を見る episode ι (エピソード・イオタ)
古い記憶が宿ったイオタに名案が浮かび、薄闇の穴へ飛び込ませる。
バシャと水面に着地すると、すかさずガンマ少佐も下りてきた。
距離は二メートルも離れていない。
「迷いなく飛び下りたな」
「悪い?」
怪訝な表情のガンマ少佐とは対照的に、イオタは不敵な笑みで答えた。
目の前にいるガンマ少佐はイオタとシータを斬ったときのガンマ少佐より若さがあり、隙がある。
「ここは……下水道か」
ガンマ少佐は眼球だけを動かして周りの様子を探る。