蝉時雨
「この公園久しぶりに来るね。
この近くはよく通るけど」
「まあな」
「ちっちゃい頃はよく
涼ちゃんと3人で遊んだよね。
懐かしいなぁ‥‥‥」
「‥‥‥‥‥」
自然に会話が途切れて静寂の中、
昼間よりも少し涼しくなった
夜の空気が私達を包む。
きっと京介のことだから、
私が涼ちゃん絡みで落ち込んでることなんて
もうっくにわかってるんだろう。
でもいつも、菜々子が話すまで
自分から詮索したり絶対にしないんだ。
受け取ったオレンジジュースを
一口飲んで、京介に話掛ける。
「お祭りどうだった?」
「どうって、お前も行っただろ」
「そうじゃなくて。
加藤さんと!!何か進展あった?」
「はぁ?
んなもん、ねぇよ。
そもそも2人きりで行ったわけじゃねーし」
「えー!!加藤さん京介狙いじゃん。
付き合ったりしないの?」
「しねーよ」
私の質問に
京介は呆れたように眉間に皺を寄せる。