蝉時雨






ゆっくりと時間が流れる。





グラスの中の氷は
この暑さですっかり溶けてしまって、
その分かさが増したカルピスが
二層の層を作っている。










首筋にじんわり滲む汗





リビングの隅で首をふる
扇風機のぬるい風










再び訪れた沈黙の中、
忙しい鳴き声に耳を傾けながら
ぼんやりと桜の木を見つめた。






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