炭坑の子供たち(1)
草野球

三角ベース

 当時は、西鉄ライオンズの全盛期で

ライオンズファン以外は人にあらず

周りには、アンチ巨人の人ばかりがいた。

少し前まで、ノンプロの三井田川と言うチームが、野球の練習をしたり

大相撲の巡業があったりした、ちょっとしたグランドが、社宅の中にあった。

しかし、新しいグランドが、他の場所に出来たので

もう使う事もなく、草が生え放題だったが

子供達にとっては、野球をする格好の場所であった。

そこに、あちこちの町内から、何組も子供が野球をしにやって来るので

四角いダイヤモンドをこしらえる訳にもいかず

どのチームもが、三角ベース、一塁、二塁、ホームと言う具合であった。


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