炭坑の子供たち(1)
時には、田舎のじいさんが

リヤカーを引いて、野菜を売りにやって来るが

子供達は、面白がって、ゾロゾロと後に続き

何処までも、しつこく付きまとうので

じいさんは、立ち止まって睨みつけ

「シッ、シッ」

と、言いながら、野良犬を追うみたいに、片手で払う仕草をするが

それでも付いて行くと

いつしか、両者に友情すら芽生え

別に頼まれもしないのに、リヤカーを押して、坂道を登ってやったりする。

同じ野菜売りにしても

野菜を荷台いっぱいに積んだ、八百屋の三輪車やトラックが通りかかると

必ずと言っていい程、子供達が荷台にブラ下がった。

そして、運転する八百屋のおっさんが、気付いて車を止めるまで

束の間の、ドライブを楽しむのである。

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