担任は優しい旦那様
お腹いっぱいになり、
再びマンションへ向かう。

「先生、華蓮
今日はありがとう」

家に着き、
リビングで
寛いでいると
不意に絢菜が言った。

『そうだ、藤沢
アレ持って来てくれ』

何だろうか?

「は〜い」

返事をすると
何時もは物置に
してる部屋に行った。

そして、すぐに
戻って来た。

手に大きめの
袋を持って……

「はい、華蓮」

え?何?

『開けてみろ』

不思議に思いながら
袋を開けると
そこには、あの時
諦めたイルカの
ぬいぐるみが
入っていた……

「これ……何で?」

私がこれを
見てた時、
二人は違う場所に
居たはずなのに……

「ありがとう」

まさか、二人が
私の欲しかった物に
気付いてたなんて
嬉しい……

「大切にするね」

イルカのぬいぐるみを
抱きしめた。

『華蓮、喜んでくれたな』

「だね」

マー君と絢菜が
パーンとハイタッチした。

二人がくれた
ぬいぐるみを
ソファーに置た。

後で名前考えなきゃね

ウキウキしながら
夕飯の仕度を始めた。

嬉しくて、
あれもこれもと
作っていたら
テーブルに
乗り切らない程の
料理が出来ていた。

『作りすぎじゃないか?』

すかさずマー君に
ツッコまれてしまった。

『ま、まぁ
いいじゃない……』

浮かれすぎたかな……?

「華蓮、美味しそうだよ」

絢菜が運ぶのを
手伝ってくれた。

明日は月曜日。

楽しい時間は
早く過ぎていく……

「華蓮、ありがとうね」

夜、寝る前に
絢菜に言われたお礼。

『私は何もしてないよ』

朝ご飯や夕飯を
作ったくらいだ。

「あたしが
言いたかったのよ
だって、こんなに
楽しかったのは
本当に久しぶり
だったからね」

楽しんでくれたなら
きっと、マー君も
喜んでると思う。

だって、私が
こんなに嬉しいんだから。

『明日学校だし
もう、寝よっか……』

こうして、楽しかった
週末の二日間は幕を閉じた。
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