担任は優しい旦那様
今日は諦めよう……
そう思って、
他の物を見に行った。

ストラップなら
三人でお揃いでも
怪しまれないよね……?

誕生石が入った
イルカのストラップを
持ってレジに向かった。

あのぬいぐるみを
マー君と絢菜が
私の為に
買ってくれたとを
私はまだ知らない。

水族館を出て、
お昼を食べに行く
途中の車内での会話。

『絢菜、どうだった?』

私は何回も
行ってるから、
広さも順番も
大体は覚えてる。

「凄く、楽しかったよ
あんなに広い水族館は
初めてだったもん」

いつの間にか
目的地に着いたみたい。

『華蓮、藤沢着いたぞ』

それはやっぱり、
何時もマー君と行く
和食屋さんだった。

『こんにちは』

「いらっしゃい」

店長が
私たちに気づいて
挨拶をしてくれた。

『お久しぶりです』

「今日は三人なんだね」

絢菜を見て、
「初めまして」と
挨拶をした店長。

『親友の絢菜です』

一歩後ろに居た
絢菜の手を引いて
紹介した。

「二人は
よく来るんですか?」

「まぁね、
週に三回は来るよ」

ニコニコしながら
答える店長。

「そうなんだ?」

クルッと私たちの方を
向いて絢菜が訊いた。

『うん』

「立ち話もなんだから
何時もの席にどうぞ」

私たちは
"何時もの"席に
絢菜と一緒に座った。

「はい、
お冷やとメニュー」

『藤沢、好きな物頼めよ』

「やったー」

嬉しそうにメニューを
見ている絢菜。

「あのさ先生……」

『何だ?』

「デザートも頼んでいい?」

言いにくそうに
してたのは
そういうことか。

絢菜カワイイなぁ〜

『そんなことか、
好きな物頼めって
言っただろう
食後にデザートも頼め』

「……ありがとう」

悩みが解決した
ところで、私たちは
注文をした。

私たちは何時もの
和食御膳、絢菜は
生姜焼きを頼んだ。

『デザート何がいい?』

メニューを一つだけ
残してもらい、
来るまでの間
絢菜と何がいいか見ている。
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