担任は優しい旦那様
あの結婚式から
半年経ち、
陽菜子と旦那さんは
仕事の合間を
見つけて遅めの
ハネムーンへ行った。

あの日以来、
子供の話しは
出て来なかった……

陽菜子たちが
ハネムーンに
行った二週間後
家のポストに
一枚のハガキが入っていた。

差出人は、
なんと絢菜。

『マー君、
絢菜からハガキ』

他の郵便物を
退かしながら
それを渡した。

『久しぶりだな』

表に返すと
結婚しましたの
文字と幸せそうな
絢菜と瀬戸君が
映っていた。

『あいつら、
結婚したんだな』

マー君が
「結婚式呼べよな」と
呟いたのを聞いて
少し可笑しかった。

ハガキに電話番号が
書いてあったから
後で掛けてみよう。

久しぶりだから
きっと話すことが
沢山ある。

瀬戸君との経緯とか
馴れ初めとか
色々聴かなくちゃね。

『マー君、
後で絢菜に
電話していい?』

きっと、マー君も
話すことが
沢山あると思う。

何たって、
教え子二人が
結婚したんだから。
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