担任は優しい旦那様
私たちから離れて
その子の方へ
走って行った。

「浅葱先生は
何時までも人気よね」

絢菜が呟いた。

そういえば、
卒業生なのに
麻柚ちゃんの所に
相談に来た子が
居たって
大分前にマー君が
言ってたのを
何となく思い出した。

自慢の姉だ。

そんな麻柚ちゃんを
見送り、絢菜たちと
話てるともう一人の
莉果が来た。

「三人とも久しぶり」

『久しぶり

そうそう
この子、鈴見理香
今私ん家で
一緒に住んでるだよ』

「同じ名前だね~」と
莉果は嬉しそうだ。

「私、柿屋莉果
宜しくね」

二人は握手をした。

『今度、家に来てよ』

人数が多いのは
大歓迎だ。

『何だったら
彼氏も連れて来なよ』

からかう様に言うと
莉果は顔を真っ赤にした。

お?この反応は
図星かな?

「いつの間に
彼氏出来たのよ?」

絢菜が茶化す。

「大学二年の時よ」

そっぽを向きながら
莉果が答えた。

私たちが話してる間、
理香は私の服の裾
握ったまま
殆ど喋らなかった。

まぁ、
わざわざ、
こっちから
話題を出さなくても
絢菜も莉果も
よく喋る方だからなぁ~

そういえば、侠耶君も
あんまり喋ってないかも。

お開きになったのは
午後十時を
過ぎたころだった。

「じゃぁね」と
会場を出て別れた。
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