【更新停止中】家政夫くんの攻略法



「ごちそうさまでしたっ」


バアムクーヘンも紅茶も綺麗に平らげる。


長居するのも失礼なので、自分のカバンを引き寄せる。



「あれ、右京に会ってかないの?」



不思議そうな目線を送るお姉さん。



「え、でも...」


「ダイジョーブ!

どうせ治りかけだし、会ってあげて!」


「わ、ちょっ」


ニコニコな満面の笑みで、わたしの背中を押す。


そのまま階段付近まで連れて行かれ、二階を指差す。



...このまま無視して帰れない。



覚悟して一段一段上っていく。



”うきょー”の文字が彫られた、年季の入った木のプレート。



ゆっくりとドアノブを回す。


< 119 / 257 >

この作品をシェア

pagetop