【更新停止中】家政夫くんの攻略法
とりあえず近くの公園へと誘導し、二人でベンチに座る。
「昨夜君が帰ってから、小春の怒りが収まらなくて...。
”わたしは絶対にアメリカなんて行かないから!”の一点張り」
アメリカか。
親父さんの口から言われると、本当のことなんだって実感する。
仕事だって終わって、学校でも会えないんだ。
「俺は、小さい頃から小春をひとりぼっちにさせてたんだ」
過去を思い出すように、ぽつりぽつりと小さく話す。
「20代後半から30代にかけては仕事が忙しくなって軌道にのる時期でさ。
育児休暇だって簡単に取れるもんじゃない。
奈津子、小春の母さんだって何年も仕事休めないだろ?」
話を聞きながら、小春を抱きしめたあの日のことを思い出す。
過去。
寂しい思いをしたあの時を知るチャンス。