【更新停止中】家政夫くんの攻略法



「こはる...」



顔に出ないで...。


極限まで隠す...。



頭の中でそんなことばかりに集中していた私は、不意に頭に乗った重みに驚く。



「ベントー。いらねえの?」



呆れ顔の彼が、私の頭の上に今日のお弁当バッグをのせたのだ。



「いっ、いります! ありがとうございます」



両手でバッグを掲げて、深々とお礼を言う。



「うむ」

なんて満足げに頷く彼に、小さく笑ってしまう。



「んだよ、笑ってんじゃねーよ」



軽く小突かれる、こののんびりとした空気が嬉しい。


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