【更新停止中】家政夫くんの攻略法



ポツンと一人残され、黙々とオムライスを平らげる。



空にしたお皿を洗い、お風呂に入る。


お母さんが浴槽を洗っておいてくれたから、掃除する手間が省けた。



髪をタオルで洗いながらリビングに入ると、食卓の一枚の名刺が目に入る。



わたしは小さい時から、ひとりに慣れてた。



お母さんか慌ただしく出て行く中、ひとりで朝食を済ませる。


お父さんは物心ついた時から出張で忙しくて、なかなか一緒にいられない。



そんな幼い子ども時代だった。



でもね、二人がたまに取れた休みによくオムライスを作ってくれたの。


オムライスも、もちろん大好き。


だけど一番は三人一緒にごはん食べられることが大好きだった。



坂口くんのオムライスは、そんな大好きな思い出を蘇らせてくれた。



気づけば、私は受話器をとっていた。


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