【更新停止中】家政夫くんの攻略法
「ねえねえ」
軽く声をかけられ隣を向く。
そこには茶髪ショートの細身の女性が立っていた。
「や〜ん。かっこいい♡」
きゃあっと楽しそうに笑う女性。
こういうテンションには、どう対処すれば良いか分からず苦笑いで返す。
「佐伯 芙由子[フユコ]っていいます♡」
彼女の口調は、語尾が全てハートマーク付きの気がする。
彼女の名前を聞いた手前、自分の名前を教えないわけにはいかない。
苦笑のまま、自分の名前を告げる。
「へえーっ、右京くんっていうんだ〜。綺麗な顔してるじゃな〜い」
ジリジリと間合いがつまり、思わず椅子から崩れ落ちる。
それでも目線だけはずらせない。
ずらした瞬間、食われそうだから。