【更新停止中】家政夫くんの攻略法


移動教室の際にも、


「中村さーん、次の教科ってさあ...」

「中村さん、黒板一緒に消そっか」

「中村さん」

「なーかむらさんっ」


事あるごとに名前を呼ばれる。



廊下に出て窓から顔を出す。



「うう、疲れた...」



ただでさえ男子の免疫がないのに、いきなり牧村くんに親しくされるなんて



「無理無理」



重たーいため息をつく。



「そんなにうっとうしいんならはっきり言っちゃいなさいよ。

なんならあたしが言おっか?」



沙織がビシッと言ってくれるけど、その気持ちだけで嬉しい。



「だいじょーぶ。

ほら、部活行っておいで!」



心配してくれる沙織をバスケ部へと見送り、わたしは教室に戻って机に突っ伏す。


< 75 / 257 >

この作品をシェア

pagetop