【更新停止中】家政夫くんの攻略法
移動教室の際にも、
「中村さーん、次の教科ってさあ...」
「中村さん、黒板一緒に消そっか」
「中村さん」
「なーかむらさんっ」
事あるごとに名前を呼ばれる。
廊下に出て窓から顔を出す。
「うう、疲れた...」
ただでさえ男子の免疫がないのに、いきなり牧村くんに親しくされるなんて
「無理無理」
重たーいため息をつく。
「そんなにうっとうしいんならはっきり言っちゃいなさいよ。
なんならあたしが言おっか?」
沙織がビシッと言ってくれるけど、その気持ちだけで嬉しい。
「だいじょーぶ。
ほら、部活行っておいで!」
心配してくれる沙織をバスケ部へと見送り、わたしは教室に戻って机に突っ伏す。