『仰せのままに、お嬢様』《完》
マリーノさんの言葉に、
あたしは思わずブンブンと
首を振ってしまう。


「自暴自棄だなんて。
楓は、そんな弱い人間じゃ
ありません!」


するとマリーノさんは
ゆっくりと頷いて、


「彼と直接話をして、今では
私もよくわかっている。

けれど母国ではそこまでの
情報がなかったのです」


「………………」


「部下から、Mr.四堂は
あなたの元で執事らしからぬ
振る舞いをしていることも
多いと聞いた。

どうにも不可解なことが
多かったので、思い切って
彼に直接話をしたのです。

そして、それらは全て主で
あるあなたを思っての行動
だったと判明した。

だから私は、潔く諦めようと
思ったのだが……」


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