『仰せのままに、お嬢様』《完》
「香奈枝っ」
(茶化さないでよぉ~。
もぉっ、余計に恥ずかしい
じゃない……!)
頬に手を当ててるあたしに
軽くニコッと笑ってから、
楓さんは前を向く。
信号が青になって、車は
また音もなく動き始めた。
『いいなー、羨ましい~』と
一人で喋ってる香奈枝の
横で、あたしはうるさい
心臓の音を沈めるのに必死
だった……。
☆☆☆☆☆
_
(茶化さないでよぉ~。
もぉっ、余計に恥ずかしい
じゃない……!)
頬に手を当ててるあたしに
軽くニコッと笑ってから、
楓さんは前を向く。
信号が青になって、車は
また音もなく動き始めた。
『いいなー、羨ましい~』と
一人で喋ってる香奈枝の
横で、あたしはうるさい
心臓の音を沈めるのに必死
だった……。
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