『仰せのままに、お嬢様』《完》
そこでも楓さんは、『どう
してあなたがそんなこと
知ってるの?』と思うくらい
丁寧に、色んなことを
教えてくれてた。


聞いてみると、『執事と
しての一般常識でございます』
なんて、涼しい返事が
返ってきたけど。


そしてあたしはと言えば――

さすがに毎日顔を合わすと
あって、ようやく少しだけ
慣れてきた。


最初の頃はかなり緊張
してたけど、今ではほんの
少し構える程度。


話す度にしょっちゅう
敬語やさん付けがポロッと
出ちゃって、何度となく
ジロ見されてたけど、
それもやっとなくなったし。


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