狼様の愛のカタチ理論
だって、こんなの…っ
ありえない…ありえないよ
嫌だ、嫌だっ
近過ぎる距離、頭に触れる手が凄く嫌…っ
触られたくない、またあんな苦痛を感じるなんて、イヤだ
「…せ…っ」
「沙優様」
手に力を込めようとすると、サイさんがそれをタイミングよく制すように私の名前を呼ぶ
「…っ」
「顔がお堅いです。扇李の顔は昔から冷ややかなので、仕方がないですが…花嫁の沙優様はそのままの体勢で笑顔でいてください」
自分の口元を指でおしあげ、ニコリと笑うサイさん
「……」
このままの体勢?それって、このままの状態で笑えってこと?
「っ」
扇李から離れる前に、サイさんに釘を打たれてしまって…愕然としてしまう
扇李の腕から逃れられない…その事実が胸を締め付けられる
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