狼様の愛のカタチ理論




もう、恥ずかしいよ…


な、なにか言い返したくて…


「てか、そんな事を言う扇李だって好きにならないなんていいながら、実は私のこと意識してるんじゃないの?」


「…あ?」


だ、だって

「私といると、冷静じゃいられないんでしょ?それに、さっきの彼女だって扇李が私のことを愛してるとか言ってたし」

「………」


あ、そうだ…


「てか、彼女が言っていたんだけど神間の掟ってなに?」


少し身体を話して扇李に聞くと、抱きしめていた手を離して扇李が立ち上がってしまう


「……?」


「沙優、そのことを我の前でも誰にも言うな。忘れろ」

「え?」


散らばった本を広い、乱雑に机に投げて、そのまま私を抱き上げるように持ち上げられる


「…っ?!」


「お前がそれを知る必要はない」


「ちょ」

そう言ったまま、怒ったような、機嫌が悪い…そう見えてもおかしくない顔をして


それ以上何も言わずに部屋を出ていく扇李



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