狼様の愛のカタチ理論

暖かい夜







―――――……



「痛い!痛いよ!…やっ」


「わかった!わかった!優しくするから大人しくしろって」


数分後


扇李に抱かれながら連れてこられたのは、いつも私達がいる右汰と左汰の部屋だった


黙ったまま、一言も話さないで脚で部屋のドアをあけるなり怪我人のわたしを右汰に投げるように押し付けて


"手当てしておけ"


そう右汰と左汰だけを見て言うなり、私なんかチラみもしないで部屋から出てどこかに行ってしまったのだ



それで、右汰と左汰に詳しい事情を説明して手当てをしてもらってるんだけど…




「痛い…!」


「我慢して下さい」

思った以上に痛くてたまらない



「だいたい、なんでお前もやられっぱなしなんだよ。当てられた本でも投げ返してやれば良かっんだ」


絆創膏の紙をはがして、私の腕にはりながら右汰がそんなことを言う




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