狼様の愛のカタチ理論
「じゃあ、サイさんも…その、動物化…するんですか?」
「はい、神は全て出来ます」
そ、それって…じゃあ、私は動物の花嫁になるってこと?しかも子供まで?
いくら、見た目が人間だとしても…それを聞いて、私はとんでもない所に来たと、改めて感じる
「大丈夫ですよ。沙優様!動物になったとしても身体や遺伝子は動物とは少し違いますから」
サラサラな髪の毛を掻き分け濁りのない笑顔
そ、そーゆう問題じゃない!そう言いたいのをぐっと堪える
「ちなみに言いますと、海の王は龍の血を引く近衛家、空は烏天狗の西園寺家、冥界はコウモリの有栖家です」
…龍?烏天狗?その時点で動物じゃないけど、天界はなんでもありなのかもしれない…
「そ…そうですか…」
なんかもう、色々とややこしくて、私はため息混じりに適当な返事をすると
「そして我ら地上界の王は…狼の血を引く九条家…九条扇李です」
「…………え?」
"扇李"そう言われた名前に私は自身の耳を疑った
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