狼様の愛のカタチ理論
それは、この部屋に来た時も、考えた言葉
"あんなの無しだ"なんて言わなくて
"子供はすぐにとは言わない"って言葉が本当なら、今すぐに私から離れて欲しい
だけど…
「お前は馬鹿だな」
私の期待とは逆に扇李は私の手をつかんで頭の上で押さえた
「なっ…!」
「確かに我はそう言った」
「それなら!」
「だが、抱かないなど言ってはないな」
「!?」
そ、そんな…
サァーと血の気が引いていくのがわかった
「子供が出来ないように、やることはやってやる。それなら嘘つきにはならない」
「…っ!」
「残念だな。我の方が、一歩上だったな」
そう言い、扇李の唇が私の首筋を這うように触れてくる
「………やっ」
なんで、そうなるの?
そんなの、屁理屈にすぎないっ
「止めてっ、扇李っ」
腕に力をいれても、全くびくともしない
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