狼様の愛のカタチ理論





「無理だと?我の顔を叩いておいてよくそんな事がいえる」


「っ!…」


だって、それは!扇李がっ


「なんだ?それは脱がそうとしたからだって言いたいのか?」


「っ」


私の心を読み、自信満々に言う扇李


「自分を恨め。我は泣けば止めると言ったはずだ、それを聞かないで我を叩いたお前が悪い」


「っ」


ゴツンと額が合わさり、私の目に扇李の黒い瞳がみえる


「だから、お前は身体で我に償え。我が花嫁よ」


「や…っ」


身体で償えなんて、嫌に決まってる


こんな風に、無理矢理なんていやだ!



「う、…つき」

「?」

「嘘つき!」


私の言葉に、意味がわからない、そう言いたそうに私をみる


「どういう意味だ」


「だ、だって!扇李はあの時言ったじゃないですか!」


あの日の夜、扇李は言った…


「すぐに、子供を産めなんて言わないって!」


「…………」


そんな言葉に扇李は"あぁ"と頷く




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