放課後は、秘密の時間…
ついこの間の暗いオーラは、一体どこ行っちまったんだか。

でも、拓真はやっぱこうじゃなきゃな。


自信に溢れてるくらいがちょうどいいよ。


拓真に面と向かっては、こっぱずかしくて言えないけど。

今まで父子家庭なんかで色々苦労してきた分、お前にはこれから幸せになってほしいって、オレ、そう思ってるんだからな。


「それじゃ俺、そろそろ行くよ」


ああ、今日も美術室であかりちゃんと待ち合わせか。


立ち上がって歩き出した背中に、


「拓真」


声をかけると、ゆっくりと拓真がオレを振り返った。


「オレ、今のお前、結構好きだよ」

「はぁ?」

「別に。ただの愛の告白!じゃーな!」


バイバイ、片手を振った。



――なぁ、拓真。


前の冷めてたお前より、今のお前の方がオレは好きだよ。

ピリピリした感じもなくなって、代わりに親しみやすさが滲み出てる。


それも全部、あかりちゃんのおかげなんだろ?


そんだけ、あかりちゃんを好きになれたんだろ?

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