思い出はあなたの中に
「ふーん。前にも来たことあるの?」

「初めてよ。なんか意地悪ね」

クスクス笑いながらヒトミは言った。

しばらく無言になった。

ヒトミはひたすら海を見つめていた。

オレはというと、そんなヒトミをひたすら見つめていた。

「この後どうする?」

思いついたようにヒトミが言った。

「そうだな。なんか食べるか」

「じゃあ信治くんの家行こうよ。私作るから」

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