たった一人の親友へ〜another story〜
「なぁ、映画のチケット二枚あるんだけど、一緒に行かない?」


ゆいにちょっかいを出し続けて一ヶ月


「はっ?やだよ。
何で翔と行かなくちゃいけないの?」


“翔”
その響きに胸がときめく


「これ前見たいって言ってたじゃん!」


「どれー?
あっ!」


「なっ?
いこーよ!」


散々しつこく迫った後ゆいは渋々という感じで、こくんと頷いた


「やった!
じゃぁ今度の日曜な」




その日はすげー気分もよくて


ゆいのことばっかり考えてた


さな以外の女の子のことで頭がいっぱいになるなんて、初めての経験で


浮かれすぎて俺はやっぱり


過ちを犯し始めていることにも気がつかなかった


愚かな俺の


人生最大の過ち
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