ひまわりハウス

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「「歩こう〜歩こう〜
わたしはたんき〜っ♪」」



手を繋ぎながら私達は海へ向かう。右手に考ちゃん、叶栄がやんちゃ坊主達の手を引いている。


「「歩くのたいやき〜
どんどんいこおー」」


………………ん!!?
さっきから歌詞がおかしくないかなぁ?


「勇、愛?さっきから歌詞を間違えてない?」


要点を言うと短気とかたいやきとか…


なんというか…おしい。


「えーっ!!じゃああまねぇが歌ってよ!」


「歌ってよ!!」



二人はあたしに向かって声を揃えて叫んだ。


「よし!あまねぇに任せなさーい!」



考ちゃんの手をしっかり握ったまま大きく息を吸う。


「歩こう〜歩こう〜
私は元気〜♪」


「あまねぇ………
あまねぇまで何してんのさ」


叶栄は周囲を気にしながら大きなため息をつく。


「歩くの大好き〜
どんどん行こう〜♪坂道〜っておぉっ!!海に来たぞーーっ!!」


目の前に広がる海に子供達よりあたしが一番はしゃいでしまう。


だって…こんなに綺麗なんだもん。


「泳ぐ人!!」


熱々の砂浜であたしはバッと手を上げる。


「「はーい!!」」


やんちゃ坊主達はあたしを真似して同時に手を上げた。


「こうもぉ!!」

「考ちゃんはあまねぇと一緒に泳ぐよー」


考ちゃんは二人を真似して手を上げながらぴょんぴょん跳ねる。


「叶栄!!やんちゃ坊主達の監視を頼んだ!!」

「………はあぁぁぁっ…」


あたしが敬礼すると叶栄は本日二回目の深いため息をついた。








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