あいつの青春



「……ろ…!
ヒロ?!おい、ヒロ!」


翔汰の叫んでる声で目が覚めた。




「んー?翔汰おはよー…

何?そんな慌てて…
何かあったの―…」



「あっ―…
はぁ―…よかった…

変な心配させんな…」



翔汰は気が抜けたように肩を落とし髪の毛をかきあげた。




「何が―…」


翔汰に声をかけようと
したときにやっと気がついた。


(俺…泣いてる…。)




「あれ?何で?
え、まじ何で俺泣いてんの?!」


自分の頬につたう雫を
指で拭いながら俺は焦っていた。




「翔汰―…」

ギュッ―…




「えっ」


気づけば翔汰は
俺の制服の袖を力強く掴んでいた











< 102 / 127 >

この作品をシェア

pagetop