あいつの青春
「ヒロ…。」
「なんでしょーか?翔汰くん。」
翔汰の部屋に着いたとたん、
翔汰が暗い顔をして低い声を出した。
「あの…その…さぁ…
えーと―…。」
「なんだよ!
早く言えよ―…」
俺は翔汰のベットにゴロンと寝転がり、漫画を手に取りながら
翔汰を急かした。
「っ――…。」
すると翔汰は少し俯いて俺が寝ているベットの端に腰掛けた。
「だからっ―…
相談…あるんだけど…
お前に…」
……………。
「マジで!?
やっと翔汰も俺を頼ってくれる時がきたのか?
長かった―…
この日を俺はどれだけ待っただろうか…
深多さーんっっ!
お赤飯―…」
「真面目に
聞いてくれ…。」
翔汰が少し呆れた声を出しながら笑った。
「いやー!笑ったなぁ!
暗い顔で相談事なんてやだからな!」
そう言うと、翔汰は目を見開いた…
と思うとすぐに俯いた。
よく見ると耳が赤くなっていた