永劫の罪人 光の咎人
 理由もなく生き返らせるなんて、人の生死をもてあそぶようなものだ。

 ロンドは気が遠のきそうになりつつも、唇を噛んで耐える。

(何とかしないと! 馬を出して追いかけよう!)

 ロンドは踵を返し、教会の端にある馬小屋へと走り出した。

 中庭の小屋につながれた馬の中から、ロンドは白き愛馬の姿を見つける。
 すかさず脇に掛けられていた革の手綱を取り、愛馬の頭へ通す。

 手綱を引いて愛馬を小屋から出すと、鞍も乗せずにロンドは背中へ飛び乗り、賊が逃げた後を追った。

 賊も馬を駆っており、姿は遠ざかりつつあった。

 教会を囲む塀の前で、ガストが賊二人と対峙して足止めされていた。
 近くの木には、賊のものと思われる黒毛の馬が二頭つながれ、興奮して前足で地をかいている。

 剣が激しくぶつかり合っている。
 刃をひとつ弾くたびに、間髪入れず新たな刃がガストを襲う。

 賊の一人がガストから飛びのき、背後に回って剣を振り上げた。 

(あぶないっ!)

 ロンドは目をそらさず、ガストを指差して言霊をつぶやいた。

『天駆ける光の精霊よ。彼の者へ、光の加護を与えたまえ』

 ガストの体がほのかに光る。
 次の瞬間、ガストの背中を賊が斬りつけた。

 が、光は剣を弾き、ガストの身を守る。

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