x.stage
「騎士団は真郷さんたちが所属してる団体ですよね?フィオーレってたしか…」
「簡単に言うと僕らの敵。クラフトを操る集団さ。」
テーブルを挟んで向き合う架凛は、どこか不安そうな顔をしている。
真郷は彼女の様子に気付かずに話を進める。
「この身分証を手に入れるため、移住民ってことで申請したんだけど、ちょっと無理矢理すぎたかもなんだよね。」
真郷は千夜に手の平サイズのカードを手渡す。
書かれている言葉は読めたり読めなかったりだ。
「それが有れば君はこの国のあらゆる地域に行ける。他国への渡航も可能だ。」
「こいつを作るなら、戸籍が無いってなれば無理矢理になるのは仕方がねぇ。騎士団にバレるのは時間の問題だな。」
彼女の手元を覗き込む緋那は、そう小さく呟いた。
「フィオーレがこいつの存在を知ったって根拠はあるのか?」
「ある。俺の予想が正しければ、彼女を連れてきたのはあいつらだ。」
あの暗闇の空間にフィオーレがいた。
そう考えた瞬間、千夜は背筋が凍る思いがした。