微かな香り
高杉ってしつこい。
『……何なん』
「シャワーどーすん?」
『あ、先入ってえぇよ』
「ん、覗くなよ」
『ん、洗濯物は脱衣所に置いといて』
「りょーかい」
高杉が隣の部屋に入って行き、私はもう一本の煙草を咥えた。
カチッ
火を点けたと同時に私の2つめのSoft〇ankの黒い携帯が鳴る。
西野〇ナの新曲。
画面を見ると、電話だった。
知らない番号だけど、高杉同様、しつこいから取り敢えず出てみることにした。