君と恋に落ちて


「だって加奈初めて見た時からずっと辛そうで泣きそうな顔してたから」


智裕さんは眉の両端を下げて言った。


「仕方ないじゃないですか、熱あったんですから」


私は少し意地悪口調で言った。


「ははっ。そうやったな。一本取られましたぁ」

「やったー!一本取ったった!!」


さっきまでのだるさはどこかへ飛んでいった感じがした。

智裕さんのおかげだよね。


「じゃあ鍋片付けてくるな」


そう言って智裕さんはいつの間にか空になっていたおかゆの鍋を持ってキッチンへと姿を消した。

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