君と恋に落ちて
ずっとここに居れたら幸せなんやろうな…。
ふと思ってしまった。
私が、ここで、智裕さんと、ずっと、住めたら、幸せ。
でもなんでそう思ったかはなんとなく分かった。
自分の家に帰っても幸せにはなれないから。
孤独という恐怖が待っているから。
だけどここに居れば幸せが待っていそうで。
地獄から楽園へ連れ出してくれそうで。
そう思ったら、余計に家に帰りたくなくなった。
「智裕さん…」
「んー?どないしたん?」
「私、ここに居ちゃ迷惑ですか?」
私の急な申し出に智裕さんは驚きの色を隠せないでいた。