恋歌 〜secret love〜




「や、やっぱり無理だよ……。彩乃ー!帰っても良い? もうこんな問題はわかんなくても良いからさっ!
あ、てゆーか、勇人に聞けば良いよね? そうしよっ!」


「ここまで来て何言ってるのよ!
良い?このドアの向こうに頼城先生がいるんだから。行かないなんて絶対にもったいないでしょーがっ!」


「でもー……」



泣きそうな顔になるあたしに、彩乃が大きく溜息をついた。




先生にわからなかった問題を聞くって決めた次の日。



いつもと同じように音楽部の練習が終わるのを待つ間、あたし達は職員室に向かった。



目的はもちろん、頼城先生に問題を教えてもらうため。



勇人によると、この時間は先生もまだ、部室には顔を出さないらしい。


頼城先生は顧問だけど、ただ見てるだけで何かを指導するわけじゃないらしいから、当然なのかもしれないけど……



そんなことを思いながらここまで来たけど、やっぱりちょっと怖い。



だから……――――


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