恋歌 〜secret love〜

┗運命の時間

すっと目を閉じて、深呼吸をした。



さっきまでは、ただ遠くでキラキラして見えたステージ。


あたしは今、その真ん中にいる。



ドキドキ高鳴る鼓動も

ひしひしと感じる視線も


何故か全部、心地好く感じる。




その全部を、しっかりと焼き付けよう。



あたしの目に。

それと、心にも――――



下ろしていた瞼を、ゆっくりと持ち上げる。




「こんにちは。 PEACEのステージへ……ようこそ」



あたしは、微笑みながらそう言った。
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