恋歌 〜secret love〜
「それは、お前等の関係が……ってことか?」
俺は立ち上がって、キッチンに移動した。
さっき入れて置いてあったコーヒーを、カップに移す。
この時期だともう、この温かさがちょうど良い――――
『やっぱ、女が受かって、男が落ちるってのはさー……相当ヤバいだろ?』
「ま、それで振られる男もいるな。俺の先輩が予備校で働いてるけど、そういう場面によく遭遇するらしいぞ」
『隆夢ちゃんー……』
少しだれたような声からは、今の勇人の表情が簡単に想像できる。
カップを手から放す。
ぐるぐると揺れる中身が、自分の今の心の中を写してるみたいで気持ちが悪かった。
「……でも、全員がそうとは限らんだろ。少なくとも、俺の知り合いは……振られなかった」
『へぇ、友達にそんな人がいたのか』